光の量子力学的性質を利用した研究は、光子エネルギーの大きな可視光や近赤外光領域においてのみ進展してきた。この理由は可視光や近赤外光であれば光子エネルギーが大きく、半導体検出器などで容易に光子レベルの超高感度検出が可能となるためである。 可視光領域に比べて光子エネルギーが1000分の1程度のテラヘルツ電磁波に対する量子研究は、光子検出の困難さから進展が非常に立ち遅れている。本研究において、後進パラメトリック過程によりテラヘルツ電磁波を可視光へと高効率に変換することで光子レベルのサブテラヘルツ電磁波検出が可能である事が実証でき、テラヘルツ光子の量子的理解の深化が今後大いに進展する事が期待できる。
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