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2023 年度 研究成果報告書

腎臓、尿管、膀胱を含む尿路系組織のインビトロ一体構築

研究課題

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研究課題/領域番号 21H03801
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

高里 実  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (40788676)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードヒト多能性幹細胞 / 腎臓オルガノイド / 膀胱オルガノイド / 尿路系 / ウォルフ管 / 総排泄腔
研究成果の概要

本研究では、ヒト多能性幹細胞から、4種類の組織前駆細胞(ネフロン前駆細胞、ウォルフ管上皮、膀胱上皮、膀胱周辺細胞)を作製した。ネフロン前駆細胞とウォルフ管上皮を組み合わせることで、初期腎臓発生を再現した。膀胱上皮細胞と膀胱周辺細胞を組み合わせることで、膀胱オルガノイドを作製した。最後に、ウォルフ管上皮と膀胱上皮を組み合わせることで、ウォルフ管の総排泄腔への伸長を再現することに成功した。これらの結果は、本研究で作製した4種類の組織前駆細胞が、お互いを組み合わせることで十分な自己組織化能力を発現したことを示している。今後、同様の手法により、一体化した尿路系の形成を進めていく。

自由記述の分野

オルガノイド生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

生体内で血液をろ過し、尿を生成・排出できる尿路系の構築は、機能の失われた腎臓を代替するという、腎臓再生医療の究極的目的そのものである。本研究成果はその実現に直接的に貢献する。人間は便宜的に三胚葉(内、中、外胚葉)を区別して扱っているが、生物は胚葉の垣根無しに組織をうまく組み合わせて機能系(例えば、肺と心臓と血管、門脈と肝臓と脾臓、骨と筋肉と神経など)を構築している。一つの生理機能(尿の生成と排出)を再現するために、複数の胚葉から構成される臓器(腎臓、尿管、膀胱)を自己組織化によりin vitroで構築する本研究は、胚葉の垣根を横断した生理機能系の一体構築という新規概念の先鞭となる。

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公開日: 2025-01-30  

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