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2023 年度 研究成果報告書

高強度ポーラスゲルによる3次元がん組織モデル創出とがん幹細胞標的新規治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 21H03802
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

津田 真寿美  北海道大学, 医学研究院, 准教授 (30431307)

研究分担者 野々山 貴行  北海道大学, 先端生命科学研究院, 准教授 (50709251)
田中 伸哉  北海道大学, 医学研究院, 教授 (70261287)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードがん幹細胞
研究成果の概要

がん幹細胞はがん組織中の特殊な微小環境(癌幹細胞ニッチ)で創出・生存し、がんの再発を引き起こすと考えられているが、詳細は不明である。本研究では、近年研究代表者らが開発したハイドロゲルによるがん幹細胞へのリプログラミング技術を基盤として、ハイドロゲルに癌幹細胞ニッチの環境を付加することで、がん組織におけるがん幹細胞の誕生・生存機序を解析した。膠芽腫細胞は、血管内皮細胞との直接接触によりリプログラミングを促進した。また、アストロサイトに接着して優位に増殖し、アストロサイト由来の分泌蛋白が幹細胞性を増加させた。さらにドラッグスクリーニングにより、膠芽腫幹細胞に対して効果が認められる薬剤を同定した。

自由記述の分野

実験病理学、がん生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒト膠芽腫細胞では低栄養環境および血管内皮細胞との直接接触がリプログラミングを促進した。膠芽腫では特徴的な微小血管増生や糸球体様血管束が認められ、その周囲ではpalisading necrosis(低酸素、低栄養環境)が認められることから、癌幹細胞が生成・生存しやすい環境が整っていることが示唆された。また、アストロサイト由来の分泌蛋白が幹細胞性を増加させたことから、脳に存在する支持細胞が至適な環境下で腫瘍の幹細胞性を誘導し、がん幹細胞の生存に有利に機能していることが示唆された。膠芽腫幹細胞に対して効果が認められた薬剤は、高悪性度の膠芽腫に対して生命予後を改善できる可能性があると期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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