本研究は、学習指導要領に示されている社会的見方・考え方の一つである「効率と公正」の視点からハンセン病患者の強制隔離政策について多面的・多角的の考察させることを通して、人権教育を行うことができた。この際、中学校で習得した公正の中の「機会の公正さ」に着目し、新たにカントの義務論からの視点を提起した。 学校現場において教員は人権教育を担う責務がある。担当教科に関わりなく幅広く教材冊子を活用してもらえるように指導者用手引きを作成した。教材冊子と指導者用手引きは、高等学校における人権教育推進の一助となるものである。
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