各教員へのインタビューの逐語録をコーディングすると、①各教員は独自の「授業理論」を有しておりそれを自覚して指導していること、②教育実習生の実習全体を「形成的評価」し、実習生の良さを引き出すようにしていることなどの共通点が見られた。また、いずれの教員も、教育実習生の授業実践や実習に取り組む姿勢から学びを得ていた。附属学校教員には、毎年教育実習生を鑑として自己省察の機会が与えられ、授業をよりよくしようとする資質も含まれた。以上のような、附属学校教員の専門性開発の一端を解明した。これらの点を、教育実習指導が初めての教員へ研修できれば、実習指導が円滑に進められることができよう。
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