本研究では磁場と応力の関係性を調べるため、Fe-Ga合金単結晶を圧延し、磁歪に及ぼす影響を調べた。圧下率が高いほど結晶方位が広がり、ひずみが多く導入されていた。また、圧下率が高いほど磁化・磁歪が小さくなったことがわかった(397 kA/mの磁場を印加)。塑性ひずみ導入により磁区が細分化し、磁壁の移動が阻害されたためだと考えられる。cosα法を用いて、応力測定を行った(280 kA/mの磁場を印加)。磁場印加時で磁場印加方向の圧縮応力が減少し、磁場印加方向と垂直の方向の圧縮応力が増加していることがわかった。これは、磁場により試料の体積変化が生じ、内部の応力状態が変化していることを示唆している。
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