イヌの皮膚疾患で最も多いイヌアトピー性皮膚炎は、再発を繰り返し、慢性化することで問題となっている。そこでエンドライシン(細菌ウイルスであるバクテリオファージ保有の酵素)を利用して、皮膚細菌叢中の特定細菌のみを除菌し、本疾患の発症予防や症状の軽減を目指した。本研究ではアトピー性皮膚炎マウスモデルによるエンドライシン効果の検討を行った。その結果、ブドウ球菌を特異的に除菌することが示された。しかしながら、アトピー性皮膚炎の症状の改善がみられなかった。これは今回使用したマウスモデルに問題があった可能性があるため、その点を解決し、今後につなげていきたい。
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