トシリズマブにより治療を受けている関節リウマチ(RA)患者におけるCYP3A活性は、トシリズマブの血中濃度に依存して変動するのではないかと仮説を立て、これを検討することを目的とした。RAに対してトシリズマブを静脈内投与または皮下投与された患者31名を対象とした。血中トシリズマブ濃度とCYP3A内因性マーカーである4β-水酸化コレステロール(r=0.271、p=0.140)及び25-水酸化ビタミンD3(r=0.086、p=0.646)の間に相関性は見られなかった。本研究より、トシリズマブを6カ月以上使用している患者において、トシリズマブの血中濃度はCYP3A活性に影響しないことが示唆された。
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