研究課題
奨励研究
今回は2種類のサイトカインに着目した。1つ目のIL-6は血清中ペムブロリズマブ濃度と有意な負の相関がみられた。またirAEs発症者は血清中ペムブロリズマブ濃度が低くてもIL-6濃度が高いことが分かった。2つ目のTotal IgGにおいても有意な負の相関がみられたが、血清総グロブリンとの関係性と比べると相関が弱かったため、他のグロブリンの影響も受けている可能性を考えた。irAEs発症との関連性はみれていないため、今後の研究の検討項目としていく。
医療系薬学
免疫チェックポイント阻害薬の適応は現在拡大しており使用頻度も多くなっている。しかし問題点として治療中断の原因となる重篤な免疫関連有害事象(irAEs)がある。本研究によりirAEsと血清中ペムブロリズマブ濃度及びサイトカイン・ケモカインとの関連性を明らかにできれば、事前にirAEsを予測し予防することができると期待される。更に将来的には投与設計の個別化によるirAEsの予防も可能になると思われる。