本研究では、遺伝学的に冠動脈疾患(CAD)と強い関連が示唆されるFURINについて、SNP遺伝子多型、心筋、冠動脈におけるFURIN発現とマクロファージの病態からCADの要因について検討を行った。動脈硬化に対するrs17514846の疾患感受性アレルはAアレルと考えられているが、Stary分類のV型、VI型に該当するAA症例は認められず、rs17514846とCADとの有意な関連性は認められなかった。免疫染色の結果、FURINは、動脈硬化高度病変部位に多く認められるマクロファージに多く発現していることから、動脈硬化の病態形成にFURINが関与している可能性が示唆された。
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