本研究では中学校保健分野における傷害の防止単元中,心肺蘇生法の胸骨圧迫をペットボトルを用いて学習し,その教材効果と技能評価について検討を行った。授業は知識学習と技能習得学習の順で実施し,授業約1ヶ月後に知識を確認するテストを行い,定着度を調査した。胸骨圧迫技能を生徒が相互評価したが,観察評価者と実施者自身の評価には正の相関が見られ,相互評価の有用性が明らかになった。知識の定着度を測定する小テストでは,概ね正答率の平均が7割弱であり,一定程度の定着が認められた。 本研究では,ペットボトルを用いた授業においても一定の効果が見られ,その技能評価においては生徒相互による評価活動の有効性が示唆された。
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