本研究は、アナログ電圧が自然に定まる原理を最適化問題の局所解探索に利用することで従来の計算機では苦手とする問題を効率よく解ける新たな計算手法を開発することを目指している。 今年度は、昨年度までの研究で得られたアナログ回路による最適解探索回路(アナログアニーラ)を拡張し、目的関数(ハミルトニアン)が従来の2次方程式から3次以上の方程式へ拡張され、基本論理(AND/OR/NOT)や任意の論理関数を扱えるようになった。また実機回路によるデモでは、加算器の論理式からハミルトニアンを作成し、アニーラに和を与えてそれを満たす2数が求まることを示し、逆問題(出力から入力を求める問題)への応用可能性を示した。
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