研究課題/領域番号 |
21H04392
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 勇介 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (70290921)
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研究分担者 |
馬場 香織 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 准教授 (10725477)
中沢 知史 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (20882541)
舛方 周一郎 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (40734538)
出岡 直也 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (50151486)
千代 勇一 帝京大学, 外国語学部, 准教授 (90806382)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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キーワード | 政党システム / 政治過程 / 比較分析 / ラテンアメリカ / 低成長期 |
研究実績の概要 |
研究計画の初年度に当たった2021年度は、まずコロナ禍を中心とする状況を踏まえた研究体制の確認ならびに確立するとともに、研究計画の第一段階の課題である、担当国の情勢分析を中心とする調査研究を進めた。研究体制については海外研究協力者の協力を得つつできる限り調査を進めることを確認し、実際にそれを活用した調査を進めた。当初予定していた現地調査は、最後まで可能性を探ったものの、内外の情勢に鑑み、最終的には年度内の実施を断念した。海外研究協力者と緊密に協議しつつ、研究計画の2年度目以降に実施の可能性を引き続き粘り強く追求していく予定である。 メンバーによる研究会は3回に分けてzoomにより実施し(5月、10月、2月)、それぞれの現状認識とそれに基づいた今後の調査研究の課題を報告し、議論をつうじて情報と認識の共有化を図った。各国ともコロナ禍への対応をめぐって不満が高まったことなどにより政党政治が不安定化したが、コロナ禍以前に既にアルゼンチンを除いて不安定化傾向が現れていたことが確認できた。 研究会と並行して、混乱した選挙が実施されてその結果とその後の動向に関心が高まったペルーに関するzoomセミナーを6月および12月に開催し、実務関係者や海外在住の研究者の参加も得た。また、編集段階にあったラテンアメリカ政治を分析したスペイン語の論文集への寄稿(舛方、中沢、千代、村上)に、本研究会の議論を反映させた。他方、2月にzoomで開催された米国のラテンアメリカ学会主催のLASA-Asia Congress において、本研究が提起する視点と分析枠組みに基づくパネルを企画、実施し、中沢と村上が報告するとともに、内外の研究者と議論を行い、本研究の視点と分析枠組みの有効性を確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究計画の主要な活動の一つと位置づけている現地調査はコロナ禍の現状を踏まえてその実施を断念したものの、海外研究協力者の全面的な協力により、入手可能な文献ならびに統計資料の調査は大きな障害もなく進めることができた。また、zoomをつうじた意見交換を積極的に活用して分析枠組みや現状分析を進め、メンバー全員ではなかったものの、半数以上は研究者のみならず、実務関係者に対するインタビューも行うことができた。対面ではないことに伴う一定の制約はあったものの、分析を進めるあるいは深めるうえで十分に参考となる話が得られた。そのような形で、それぞれが担当する国の現状について分析を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
計画の中心の一つとしている現地調査はコロナの問題により初年度には実現できなかったものの、海外研究協力者との協働によりメンバーそれぞれの調査研究は前進した。2年度以降もコロナ問題の見とおしはなかなかつけにくいが、それでも現地調査を実施する可能性は高まってきており、海外研究協力者とも十分に協議しつつ、その可能性を探ってゆく。また、初年度で構築したリモート形式の調査研究も必要に応じて引き続き継続し、現地調査が実現する場合に備える準備も兼ねるようにする。2年度はまだ各国の動向と過程を分析することが中心となるので、各人の創意工夫を期しつつ、研究チーム全体の議論も進める。各国分析の検討とその理論的な含意を考察し、分析枠組みの検討を開始し、直接研究対象としている国以外で類似の事例などと比較することも研究活動に取り入れることを考えてゆく。
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