本研究課題では繰り返しゲームの均衡について、データを用いて検証することを行った。本研究課題における研究成果は、談合のスクリーンの手法に関する論文が経済学の主要な学術雑誌の一つであるReview of Economic Studies誌に掲載された。また研究代表者及び研究分担者の関連する論文についても、経済学の他の主要な学術雑誌に掲載されることになった。また、本研究課題を通じて得られた理論的知見は、実務にも応用されることとなった。具体的には競争当局等における談合・カルテルの取り締まり政策への応用であり、また公共事業発注機関における入札参加業者へのコンプライアンス政策などの分野である。さらに、本研究課題を通じて得られた多数の発注機関の入札データについては、今後調達全般に関する研究などへの応用も期待できる。こうしたことから、本研究課題は、経済学における談合・カルテルの研究の発展に寄与するとともに、社会的な応用も含めて十分な成果を上げることができたと考える。
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