研究課題/領域番号 |
21H04405
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渥美 公秀 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (80260644)
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研究分担者 |
宮前 良平 福山市立大学, 都市経営学部, 講師 (20849830)
大門 大朗 京都大学, 防災研究所, 特別研究員(CPD) (20852164)
稲場 圭信 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (30362750)
宮本 匠 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 准教授 (80646711)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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キーワード | 援原病 / 災害対応 / 災害対応システム / 共創 |
研究実績の概要 |
本研究は、災害対応システムが整備されればされるほどかえって被災者は救われないことがあるという逆説を支援に原因がある病=「援原病」と名付けて、その病因、症状、治療、予防等について理論的研究と国内外の現場調査研究によって明らかにしようとするものである。今年度も、海外における研究調査地(アメリカ、中国)などを訪問する機会を得られなかったので、これらは延期し、国内の被災地の復興事例などを検討した。研究チームとして中間的な成果をとりまとめ2024年度に国際学会で発表することを計画し、受理された。一方、年度後半に発生した能登半島地震においては、災害ボランティアの受け入れについて、またひいては今後の災害復興の場面において、援原病を発症している・発症する可能性が高いと思われたので、緊急に現地での参加型の研究実践を開始し、状況のモニターを開始した。現場の状況は、現場ならびにオンラインの研究会でチームとしての検討を繰り返した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
海外における研究調査を実施して比較可能な事例を収集する予定であったが未実施に終わっていること、能登半島地震の発生により緊急救援期の援原病は把握しつつあるが、その分、復興期や防災における援原病への対応がやや遅れていること、この2点が「やや遅れている」と評価した理由である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度に向けた節目となる年度と自覚し、延期していた海外における比較事例の調査を実施するとともに、能登半島における緊急期の援原病の事例を整理し、国際学会での反応を踏まえて、復興期、防災における援原病を含めた病因、症状、治療、予防などについて整理する。
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