研究課題/領域番号 |
21H04431
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齊藤 宣一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (00334706)
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研究分担者 |
野津 裕史 金沢大学, 数物科学系, 教授 (00588783)
三竹 大寿 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (90631979)
及川 一誠 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (10637466)
金森 正史 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (50770872)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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キーワード | 時空間変分法 / 有限要素法 / 平均場ゲーム方程式 / 有限要素外積解析 |
研究実績の概要 |
本研究は、A. 平均場ゲーム方程式の時空間変分法による数値解析、B. Maxwell方程式の時空間変分法による数値解析、C. 時空間変分法に基づくデータ同化の3つのユニットに別れて研究を遂行された。まず、Aについては次の成果を得た。平均場ゲーム方程式の差分解法について研究を行なった。特に、fictitious playに基づく反復解法を導入し、さらに、Cole-Hopf変換を適用し系を線形化した。提案した差分スキームの安定性と収束性を証明した。時空間の微分を含む偏微分方程式のための高精度な数値解法の開発・応用の研究を行った。特に、円柱周りの流れなどの移流境界条件を提案し、また、これを形状最適化問題へ応用した。また、粘弾性流体などにおいて応力変化を記述する際に現れる上対流微分の時間2次精度数値解法を開発した。生成伝播非線形偏微分方程式の解の成長速度、凝結・分裂モデルに現れるHamilton-Jacobi 方程式に対する長時間挙動、外力付グラフ型平均曲率流方程式の一般化コーシー・ディリクレ問題の解の長時間挙動について、解析的な結果を得た。Bについては、Coulombゲージの下でのMaxwell方程式の時間周期問題に対して、時空間での有限要素外積解析に基づく有限要素スキームを構成し、その妥当性を検証した。Cについては、機械学習的な手法による偏微分方程式の解法を調査した。その一方で、2次元のPoisson方程式に対して、Babuska-Azizの三角形分割を用いた場合、有限要素解の収束オーダーが外接半径による誤差評価と一致するかどうか検証するために数値実験を行った。P1要素およびP2要素を用いて計算した結果、H1ノルムに関しては誤差評価のオーダーと一致した。しかし,L2誤差評価では、P1要素の場合は一致したが,P2要素の場合はそれを上回る収束オーダーが観測された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度はじめの予定と繰越計画が順調に消化できた。
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今後の研究の推進方策 |
対面で、研究チーム全体での打ち合わせの機会をつくる。
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