研究課題
基盤研究(A)
チベット空気シャワー観測装置(Tibet ASγ)を継続的に運用し、100 TeVを超えるエネルギー領域のガンマ線天文学の確立を目指す研究計画である。今回の申請は、既にある観測装置に新しい時間-デジタル変換器を導入して角度分解能と感度の向上を図り、観測時間を実質的に増大させ、連続観測とデータ解析を行うものである。
この領域は、起源が銀河系内から系外に遷移すると考えられているエネルギーに相当するため、高エネルギー宇宙線の起源や宇宙における加速機構の解明に寄与すると期待される。なお、これまでに「かに星雲」からの高エネルギーガンマ線を初めて捕らえるという成果を上げており、少なくとも今後数年間は競合する次世代実験の計画は無い。