研究課題
基盤研究(A)
高エネルギーガンマ線観測を目的として新型半導体センサーを用いた直径4mの小口径望遠鏡の1号機を制作し、南米チリの観測地に設置する。1号機の試験観測を通して動作条件や機械学習によるデータ処理の最適化、月夜観測に用いるフィルターの波長特徴の最適化等を行い、多様な散乱光環境下における感度向上を実現する。その後、本研究で開発された小口径望遠鏡40台を用いた高エネルギーガンマ線の初期観測へとつなげる。
本研究で開発される小口径望遠鏡は月夜での定常観測を可能とし、高エネルギーガンマ線天体の検出感度を2倍にする。それにより、銀河中心近傍の長時間ガンマ線観測から質量100TeVまでの暗黒物質等の未知の物質や未知の天体現象が探索できる。また、これまで謎とされてきた超高エネルギーガンマ線の起源として想定される天体(ペバトロン)の候補天体を観測することでペバトロンを確定するなどの成果が期待される。