研究課題/領域番号 |
21H04509
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笠原 慧 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00550500)
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研究分担者 |
横田 勝一郎 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40435798)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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キーワード | フライバイ探査 / 質量分析 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,これまで地球,月,水星,火星の探査に向けて開発してきた宇宙機搭載用のイオン・電子分析器のヘリテージを生かして,小天体近傍の主成分である中性ガス分子・原子をフライバイ探査で分析できる新たな質量分析器の開発を行うことであった.3年間の研究により,以下のような成果を得た.(1)中性粒子分析器の開発:Y2O3をイリジウム線に塗布したタイプのフィラメントを用いることで,高出力・低消費電力の電離部(イオン源)の開発に成功した. (2)イオン質量分析器の開発:揮発性元素に富むガスを放出する天体を意識し,C/N/Oなどの計測に長けた高質量分解能・小型センサを設計・製造し,その性能を確認した.
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自由記述の分野 |
宇宙惑星科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽系の起源と進化の普遍性・特異性を知るべく,これまで5,000個を超える系外惑星が地上・宇宙望遠鏡によって検出され,広く解析されているが,系外惑星に探査機で近づいて詳細観測できる目途は立っていない.一方で近年,太陽系の外から地球周辺に飛来する小天体である「恒星間天体」が検出されるようになったことで,これらの小天体に対する探査機による至近距離観測の実現性が高まってきた.そこで本研究では,太陽系外小天体の組成分析に必要な中性粒子およびイオンの質量分析器の基礎開発を実施した.将来的に太陽系外の惑星系の形成環境に関する情報が抽出されることで,我々の住む太陽系の形成理論へのフィードバックも期待される.
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