研究課題
基盤研究(A)
本研究は、研究代表者が独自に開発してきたデジタルフェーズドアレイ技術を用いた新しい電波観測装置を製作し、感度を上げた太陽風の観測を実施する。さらに、この観測データを使って独自のデータ同化シミュレーションを実施し、太陽風の3次元構造の時間変化を定量的に評価する。これらを通して、太陽嵐の予報誤差を劇的に向上させることを目指す研究である。
太陽では、フレア爆発に代表される太陽嵐が頻発し、地球周辺の宇宙空間における人工衛星の運用や宇宙飛行士の活動の脅威となっている。本研究により、太陽嵐の到来時刻の24時間前予測の誤差を、従来の5時間程度から1時間にまで劇的に向上させることが期待される。観測装置の開発を行った上でモデルも使って観測データを同化し、太陽風の再現を目指した研究は学術的にも価値が高い。