研究課題
基盤研究(A)
金星全球規模の大気循環を駆動源とする大気波動は、太陽放射を吸収することで大気が加熱され、引き起こされると考えられている。本研究は、地球大気の影響を避けて成層圏に気球を上げ、搭載された望遠鏡を用いて測定を行い、吸収物質の同定と雲頂での密度を与え、雲層内での太陽放射加熱率分布を導出しようという研究である。
応募者はこの独自性のある機器を20年近くかけて本研究の元となる機器の開発から行って来ている。本研究はこれを反映したものであり、研究計画はよく練られており、研究組織は適切である。観測計画はややタイトではあるようだが、観測が成功すれば「あかつき」探査機の成果とも相補的にもなり、本研究によって金星大気のスーパーローテーションの理解が更に進むと期待できる。