研究課題/領域番号 |
21H04581
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
竹内 徹 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (80361757)
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研究分担者 |
西村 康志郎 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (00343161)
寺澤 友貴 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (10848245)
熊谷 知彦 明治大学, 理工学部, 専任教授 (70376945)
山下 哲郎 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (80458992)
藤原 淳 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震減災実験研究部門, 主幹研究員 (80817049)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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キーワード | 防災 / 大規模空間構造 / 体育館 / 避難所 / 損傷制御 / 継続使用 |
研究実績の概要 |
テーマ(1)の多層支持大規模空間構造の応答特性分析では,令和3年度に構築を開始した複素固有値解析を用いた独自の一般化応答スペクトル法(GRSA)およびCQC法による屋根形態創生から弾塑 性応答特性評価までの一貫ワークフローを完成させ、支持架構に制振ブレースを適用した自由形状屋根架構の形態創成検討を実施した。本成果は IFの高い国際学術誌に投稿され採用された。 テーマ(2)の制振設計最適化アルゴリズムの構築では、GRSAと遺伝的アルゴリズムを組み合わせた最適化手法を用いて3次元架構モデルに配置される制振部材の位置・容量を最適化するアルゴリズムの適用範囲を拡張し、制振架構で支持された学校体育館の簡易Ds値評価の分析を行った。この知見は日本建築学会のラチスシェル屋根架構設計指針に反映予定である。 テーマ(3) の人工知能(AI)の応用探索では、2022度は2021年度の適用範囲を拡大させ、層せん断モデルの制振部材、免震部材を変数とした多層構造物に関し計算時間を要する大規模空間構造等の最適設計解数億ケースをGRSAで発生させて予めストックし、サロゲート法によるAI学習解を短時間で取得する手法の探索を行い、応答予測アルゴリズムを さらにこれらのアルゴリズムをウエブ上で実務構造設計者に公開し、構造計画に利用できる様意見収集を行い改良中である。 テーマ(4)の支持架構付き空間構造応答特性の実験的検証では、具体的なスパン6m、桁行8m, 高さ3,5mの縮小体育館試験体の試験架構を設計し、兵庫県三木市のEディフェンスで震動台実験を行うべく実験計画を実施し、試験体架構の製作を行った。震動台実験のプロポーザルを防災科学研究所に行い、共同研究下での実施の内諾を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度に計画していた振動台実験が延期となったが、本年度試験体架構を製作し、2023年度7月に振動台実験を実施する目途を付けることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は2022年度に計画し製作した体育館試験体架構を用いて兵庫県三木市のEディフェンスで震動台実験を実施し、下記の点を明らかにする。 1)支持架構付き鉄骨置き屋根架構の地震応答特性の確認 2)下部構造に制振部材を付加した屋根架構の応答低減効果の確認 3)屋根架構にTMDを付加した屋根架構の応答低減効果の確認 4)屋根架構の弾塑性応答特性の確認
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