研究課題/領域番号 |
21H04593
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
桑名 一徳 東京理科大学, 理工学研究科国際火災科学専攻, 教授 (30447429)
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研究分担者 |
矢崎 成俊 明治大学, 理工学部, 専任教授 (00323874)
茂木 俊夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50392668)
KIM WOOKYUNG 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (40781852)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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キーワード | 粉塵爆発 |
研究実績の概要 |
2021年度は,次の3つのタスクを実施した.タスク1:基本解合成法に基づいた数値モデル開発および数値シミュレーション実施,タスク2:固体の燃焼サブモデルの検討,タスク3:モデル検証のための実験実施.それぞれについて以下に記す. 【タスク1(基本解合成法に基づいた数値モデル開発および数値シミュレーションの実施)】基本解合成法によるシミュレーションモデルを構築した.そして,そのモデルを用いて,数値計算により燃焼速度の粉塵濃度依存性および爆発下限濃度の予測を試みた.さらに,異なるモデルによる計算結果と比較しモデルの妥当性を検証するため,連続体モデルを用いた数値計算も実施した.連続体モデルによる計算では,燃焼速度の粉塵濃度依存性と爆発下限濃度に加えて,重力が燃焼波伝播に及ぼす影響についても検討した. 【タスク2(固体の燃焼サブモデルの検討)】単一の固体粒子の燃焼挙動のモデル化を行った.タスク1での検討により,気相熱伝導の特性時間と単一粒子の燃焼の特性時間の比が重要であることが示された.したがって,これらの特性時間を求める方法論について検討した.また,熱重量分析の結果から反応モデルを推定する方法についても検討した. 【タスク3(モデル検証のための実験実施)】通常重力環境での標準試験を実施し,粉体粒子濃度の均一性や移動速度を詳細に計測した.さらに,モデル検証のためのデータとして,異なる粉塵濃度において実験を実施し,燃焼波の伝播速度を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
粉塵爆発の数値シミュレーションモデルの開発と検証,可燃性固体の反応モデルの検討,モデル検証のための実験の各項目が概ね計画通りに進行している.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,数値モデルの開発および粉塵爆発シミュレーション,固体の反応モデルの検討,検証のための実験の各項目を実施する.数値モデルおよび数値シミュレーションにおいては,定常伝播計算の高速化に取り組む.また,最小着火エネルギーなどの安全指標の理論予測を試み,実験結果との比較により検証する.実験においては,微小重力環境での実験実施可能性についても検討する.
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