2021 年度審査結果の所見

閃亜鉛鉱型半導体結晶の光硬化現象と転位量子構造

研究課題

研究課題/領域番号	21H04618
研究種目	基盤研究(A)
配分区分	補助金
応募区分	一般
審査区分	中区分26:材料工学およびその関連分野
研究機関	名古屋大学
研究代表者	松永克志名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20334310)
研究期間 (年度)	2021-04-05 – 2024-03-31
研究の概要	応募者はII-VI属の硫化亜鉛(ZnS)単結晶が、光環境制御により巨大塑性変形を示すことを発見し、その要因が、転位コアにおけるキャリア捕獲と、原子配列の再構成という転位量子構造に由来していると突き止めている。他のII-VI属およびIII-V族化合物半導体結晶を対象に、同様な現象を見られるかどうか、第一原理計算と実証実験で明らかにすることを計画している。
学術的意義、期待される成果	転位論への電子論的な解明を促進させるとともに、量子現象が転位ダイナミクスに影響するという斬新な研究である。研究成果として、セラミックスや無機化合物結晶材料の機械的特性や、結晶内の電子分布が持つ性質、イオン電導性など、様々な現象に対し、新しい観点が提示されることが期待される。