研究課題
研究の目的と研究実施計画に沿って、最初に、粒径や形状を精密に制御した金属ナノ結晶の合成を液相で行った。具体的に、合成は、これまでに研究代表者が類似の金属ナノ結晶の合成に使用してきた方法を改良して行い、様々な種類の金属ナノ結晶を、粒径がおよそ2nmから10nmの範囲で調製した。次に、目的とする金属ナノ結晶の基本的な性質を解析するために、金属ナノ結晶に結合している有機分子の量を正確に効率良く測定することが可能なシステムを設計し、金属の酸化などを防ぐだけで無く、多くの試料を短時間で処理し測定できる実験の基盤を整えた。また、金属ナノ結晶と有機分子の化学反応を解析するために、スプレーコーターやディップコーター、あるいは、スピンコーターといった既存の一般的なコーティング技術を応用し、厚みが均一な金属ナノ結晶の薄膜を形成する方法を整えた。そのほかに、試料の電気伝導率を計測するために必要なシステムや、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などを用いた試料の直接観察に必要なシステムも導入した。今後の実験計画を遂行するための、予備的な検証実験を広く行い、液相中で生じる化学反応の解析に必要な知見を幅広く収集した。このように、研究計画調書に記した研究指針に沿って多角的に幅広く実験を進め、研究目的を達成する過程において、ボトルネックとなりそうな事柄を研究開始の早い段階で洗い出し、効率的に研究計画を実施する基盤を固めた。
2: おおむね順調に進展している
研究実施計画の通り、順調に進んでいる。
目的とする金属ナノ結晶の性質について今後詳しく調べていく。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (2件)
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