研究課題
基盤研究(A)
近年注目を集めるスピントロニクスにおいて、その機能の多くは電流のスピン版である「スピン流」によって駆動されるため、スピン流の革新的な生成・制御技術の開発が急務となっている。本研究では、ナノ空間の対称性を人工操作した磁性体メタマテリアルを新たに開発することで、室温かつ高速で、スピン流の伝搬方向や大きさを光パルスの偏光状態により完全制御する新原理を開拓した。
光物性、光スピントロニクス
本研究で得られた結果は、スピントロニクス技術の根幹を成すスピン流の生成・制御に対して、ナノテクノロジーを用いた「物質の対称性の人工操作」により、多くの既存物質をも機能化する普遍的な新原理・新機能を開拓するモデルとなるものであり、次世代のスピントロニクスデバイス設計の自由度の飛躍的な向上が期待される。