研究課題
基盤研究(A)
20eV以上のエネルギーを持つ10fsの極端紫外光XUVパルスを発生させ、それを用いた時間分解光電子分光で気相孤立分子の非断熱遷移を含む超高速反応ダイナミクス測定の研究である。XUV光による光電子分光は、電子基底状態を含むすべての電子状態の変化をモニター、区別できる。この他の超高速分光にはない一般性は早くから指摘され、研究計画調書にある光化学反応ダイナミクス研究は長らく望まれていたものである。
Frank-Condon領域から反応生成物までを実験的に捉えるということを可能にするのは、応募者らが開発したフィラメンテーション四光波混合法という独自の方法論であり、現在の世界トップ水準に位置する。化学反応をリアルタイムに観測して反応の詳細を理解するという化学者の夢の一つを実現することが期待される。