研究課題
基盤研究(A)
本研究はカルボニル炭素と置換基間の結合に遷移金属触媒が酸化的に付加することを用いて新たな反応を開拓するものであり、カルボニル化学の新機軸を確立しようとするものである。そのために、カルボニル化合物の脱カルボニル化反応や脱炭酸型反応、アルケン(アルキン)二官能基化反応、カルベン等価体への異性化を行う。
カルボニル化合物に対する求核剤の1、2-付加やカルボニル化合物のエノラート形成は有機化学における重要な基礎として確立している。本研究ではこの二つに並ぶ、新たなカルボニル化合物の反応の開拓を目指したもので、学術的意義は非常に大きい。この研究がカルボニル基を用いる有機合成の新機軸になり、複雑な化合物を合成するための方法として広く使われることが期待される。