研究課題
基盤研究(A)
本研究は、ポリフェノール類を糖鎖やペプチドあるいは核酸などと並ぶ重要な物質と位置づけ、新たな化合物空間(ケミカルスペース)の構築を通じ、その潜在的有用性を見出すことを目指している。ポリフェノールの「無差別な生理活性」の本質がポリフェノールと各種生体高分子との非選択的な相互作用にあるとの仮説に基づき、合成、構造体のビルドアップ、新規な生理機能、という三つの柱で研究を推進する。
研究推進により、従来入手困難だった様々な化合物が高純度に得られるようになるほか、従来扱われてこなかった骨格構造に基づくユニークな活性分子の獲得を通じて、「ポリフェノール=非選択的な生理活性を示す物質」という既成概念が払拭され、産業界や学術領域にも多大なインパクトをもたらすことが期待できる。