研究課題
基盤研究(A)
植物が多様性を確保するために獲得してきた自家不和合性の分子機構を明らかにする研究である。異種および自己花粉排除の分子機構解明、同種花粉受諾経路の解明と不和合性経路の干渉機構の解明に取り組み、これらの知見を統合した花粉選択の俯瞰モデルを提唱しようとしている。
異種自己花粉排除の分子機構の解析に、排除活性を持つSRPI1およびSRPI1を不活性化するanti-SRPI1の実体を明らかにするためにライブイメージングの確立や免疫沈降―質量分析、新たに見いだした転写因子様SPRI2の標的遺伝子の解析法が高く評価されている。さらにシグナル伝達分子解析のために、生殖器官で行われる自家不和合性系を葉肉細胞で機能できる系の確立なども高く評価されており、学術的意義が高い。