研究課題
基盤研究(A)
応募者が得意とするクライオ電子線トモグラフィーを駆使し、小腸の微絨毛や耳の不動毛などを解析し、上皮細胞の形態形成のメカニズムを構造生物学と遺伝学を融合した「構造遺伝学」的に解析する。目的のタンパク質に特徴的な形状を持つタンパク質を融合させ、電子顕微鏡で検出できるようにするという「形状ラベル」という新技術を用いる。
繊毛の構造と機能の解明という細胞生物学の重要な命題に大きく貢献する研究提案である。応募者が大学院時代から一貫して行ってきた研究のまさにコアとなる部分の研究提案であり、独創性も学術的重要性も非常に高いレベルにあり、教科書を書き換える成果が得られると考える。「形状ラベル」という新技術は、電子顕微鏡観察の分野に大きな波及効果を与えるものと期待できる。