研究課題
基盤研究(A)
本研究では自然界に豊富に存在し入手容易なカルボン酸化合物を保護や誘導化せず、そのまま反応に使用して高付加価値な化合物を生み出せる触媒反応の確立を目指している。具体的にはホウ素原子の酸素親和性に着目し、カルボン酸を2点で配位し同時に活性化できるボロン酸触媒を開発することを計画している。
カルボン酸とアミドの脱水縮合は、通常当量の脱水縮合剤を用い、その試薬由来の副生成物も等量生じるが、ボロン酸触媒では副生成物が水だけで環境負荷が少ない方法である。研究計画調書で示された、2核のボロン酸触媒は緻密に設計されており、研究者の今までの実績から判断して、有用な触媒となることが期待できる。