研究課題
基盤研究(A)
本研究では、高度不飽和脂肪酸(PUFA)の生合成に関わる2種の脂肪酸不飽和化酵素 (FADS1/2)のダブル欠損マウス(PUFA欠乏マウス)を利用し、表現型(脂肪肝、精子形成異常、貧血、骨形成不全)の発症メカニズムを解析するとともに、特定のPUFA分子により表現型レスキュー実験を行うことで、個々のPUFA分子の機能や役割分担を明らかにすることを目的とする。
PUFAを完全に欠損した動物モデルはこれまで存在せず、個々のPUFA分子の機能や役割分担は殆ど不明であった。世界初のPUFA欠乏マウスを利用することで、これまで未解決であった個々のPUFA分子の機能の解明が期待されるとともに、将来的にはPUFA補充によるメタボリック症候群や不妊症の新規治療法の確立に繋がる可能性があり、学術的・臨床的意義は大きい。