研究課題
基盤研究(A)
これまでTLR研究は炎症性サイトカイン産生など組織損傷を誘導する炎症応答のみが注目されたのに対し、本研究計画では異なるTLR応答に焦点を当て、自己成分に応答する反応を代替応答と定義し、その解析を提案している。ヒスチオサイトーシスを生じるリソソーム蓄積病に核酸受容体であるTLR7が関与する知見を基盤に、病態に関与する TLRリガンドの同定や分子基盤を解明する。
炎症応答と異なるTLR刺激による細胞増殖活性の普遍性とその機序解明を目途とした研究課題で、TLRが自己成分に反応して、異なる応答に向かうことは非常に興味深い。自然免疫応答における代替経路というコンセプトも学術的に興味深く、独自性もたかい。基礎データの蓄積が十分あり、準備状況も優良である。