研究課題
基盤研究(A)
ゼブラフィッシュの闘争行動において勝者と敗者の行動決定に関わる背側手綱核から脚間核に至る2種類の神経回路が、行動学習における誤差の手がかりを内的条件と外界刺激のどちらに求めるかのスイッチングに関わるものと想定する。関連領域の遺伝子発現パターンの解析により特定の神経回路を操作したゼブラフィッシュを作成し、回路解析、行動解析を行うことで、背側手綱核、脚間核をめぐる神経回路の作動原理を解明する。
手綱核から脚間核への経路が、同種の他個体との闘争だけでなく、注意対象の切り替えといった意思決定の制御機構において果たす役割が明らかになると期待できる。また特定の神経回路を選択的に機能操作するための遺伝子工学的な工夫が挙げられており、この研究に限らず、網羅的解析に広く有用な方法として確立される可能性が高い。