研究課題/領域番号 |
21H04919
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石塚 真由美 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (50332474)
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研究分担者 |
武田 一貴 北里大学, 獣医学部, 助教 (00896350)
川合 佑典 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (10709546)
山崎 淳平 北海道大学, 獣医学研究院, 特任准教授 (20732902)
池中 良徳 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (40543509)
中山 翔太 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90647629)
早川 卓志 北海道大学, 地球環境科学研究院, 助教 (00758493)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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キーワード | シトクロムP450 / グルクロン酸抱合 / 硫酸抱合 / 適応進化 / xenobiotics |
研究実績の概要 |
我々はこれまでの研究により、高次の動物が外来性の化学物質(Xenobiotics)への「適応」ために、化学物質の代謝や排泄など、解毒のカスケードに沿って薬物代謝酵素などの一連の多様性を発展させてきたとの仮説を立てた。化学物質感受性には多様性があり、解毒代謝酵素の解析から、この多様性獲得の主要因は食餌由来の化学物質である可能性を報告した。本研究では食性の観点および重度環境汚染域に棲息する動物を中心に、哺乳類が日常的に曝露される化学物質にどのように適応してきたのか、多様な種を用いてその進化を機能面から明らかにする。これまでの研究で構築してきた多様な動物試料を用いた研究体制を生かし、食性のユニークな動物種を対象としたウェットな実験や、データベースを用いた網羅的解析により、外来性の化学物質に対する動物の「適応」と「共存」メカニズムを明らかにする。
今年度は、食肉目クマ科、スカベンジャー種(腐肉食類)等について、ゲノムデータベースを用いた遺伝子解析を行った。外来化学物質の代謝を担う第I相反応酵素シトクロムP450、第II相反応のグルクロン酸転移酵素や硫酸転移酵素について、種間比較を行い、食性との関連性について解析した。特に硫酸転移酵素についてはこれまで分子進化と食性に関するデータは少なく、研究成果については、現在論文を作成している。野生げっ歯類、トカゲ、一部の食肉性哺乳類について、次世代シークエンサーを用いて、エクソーム解析およびトランスクリプトームを行っている。また農薬や重金属の環境汚染地域に生活・棲息している野生げっ歯類及びヒトについてメタボローム解析を行った。現在データを解析中であるが、野生げっ歯類についてはDDT高濃度汚染域に棲息している野生げっ歯類のステロイド代謝への影響が認められた。現在、野生げっ歯類をDDT環境汚染レベル下で世代飼育し、フィールドデータの検証を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りゲノムデータベースを用いた分析や一部の特的な種についてのエクソーム解析、トランスクリプトーム解析を実施している。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は海外での試料採集が難しかったことから、すでに入手済みの試料やデータベースの解析を行った。今後、海外から入手する予定の試料も含めて分析を行う。
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