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2021 年度 実績報告書

リピッドバブルと超音波の併用によるドキシルの治療効果増強に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 21J11285
研究機関鳥取大学

研究代表者

横江 祈  鳥取大学, 農学部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
キーワードリピッドバブル / 超音波 / 薬物送達 / 腫瘍
研究実績の概要

リピッドバブル(Lipid bubble, LB)は、単層のリン脂質にパーフルオロプロパンガスが内包された構造を持つマイクロバブルである。申請者のこれまでの研究から、担がんマウスにおいてLBを血管内投与後に腫瘍組織に超音波を照射することで、同時投与した薬剤の腫瘍組織への移行が促進されることが示唆された。しかし、適切な超音波照射条件の解明のためには、さらなる検討が必要である。本年度では、超音波の照射条件の変化に伴う薬剤の組織移行量の変動を明らかにすることを目的として、in vivo実験を実施した。
はじめに、マウスの耳介を対象に、超音波の出力設定が組織の血管透過性に及ぼす影響を観察した。LBとエバンスブルーの混合液をマウスの尾静脈より投与した直後に、右耳介に種々の強度およびデューティサイクルの設定で超音波を照射した。その結果、強度およびデューティサイクルの上昇に伴い、エバンスブルーの漏出範囲は拡大した。以上のことから、組織の血管透過性の亢進は超音波強度およびデューティサイクルに依存する可能性が示唆された。次に、担がんマウスに対し、7kDaのFITC標識デキストランとLBの混合液を血管内投与し、腫瘍組織に対して1-3 W/cm2の強度で超音波を照射した(デューティサイクルは50%に固定)。照射1時間後の腫瘍組織内のFITC標識デキストラン重量を算出した。無処置群に対し、LBと超音波2および3 W/cm2の併用群では、有意にFITC標識デキストラン重量が増加したが、2および3 W/cm2群間では有意な差は認められなかった。以上のことから、マウスの腫瘍組織では、高分子物質の組織への移行は超音波強度に依存しない可能性が示唆された。しかし、本実験では個体間で数値のばらつきが大きかったことから、手技を洗練させた上でn数を増やし、再実験による検証を行う必要があると考えられた。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Lipid bubbles combined with low-intensity ultrasound enhance the intratumoral accumulation and antitumor effect of pegylated liposomal doxorubicin <i>in?vivo</i>2021

    • 著者名/発表者名
      Yokoe Inoru、Omata Daiki、Unga Johan、Suzuki Ryo、Maruyama Kazuo、Okamoto Yoshiharu、Osaki Tomohiro
    • 雑誌名

      Drug Delivery

      巻: 28 ページ: 530~541

    • DOI

      10.1080/10717544.2021.1895907

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] リピッドバブル , リポソーム化ドキソルビシンおよび超音波併用療法に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      横江 祈、小俣大樹、鈴木 亮、丸山一雄、大崎智弘
    • 学会等名
      日本超音波医学会第94回学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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