2022年度の研究実績は、大きく分けて(1) 提案アーキテクチャ適用アプリケーション拡大、(2) 提案アーキテクチャのプロトタイプ評価 の2点である。 (1) 本研究の適用アプリケーションの拡大に際して、昨年度で策定、およびにプロトタイプ評価を行った拡張命令に加えて、2つの新規拡張命令を提案した。 それぞれ、並列性の高い科学計算アプリケーション、画像処理アプリケーションで頻出するプログラム構造への適用を念頭に入れており、計算精度の動的制御、および、それに伴う性能指標と計算誤差を単調に変化させる命令である。 (2) 上述した新規拡張命令を組み込んだマイクロアーキテクチャの仕様を策定し、プロセッサシミュレータ上での実装とその性能・誤差評価、およびに HDL 実装と FPGA 上での論理合成による回路面積評価を行った。 HDL 実装に加えて、メモリや電源、クロックを含めた配線を作成し、チップ化を行った。
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