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2021 年度 実績報告書

エネルギー利用の高効率化のための乱流摩擦抵抗低減手法の提案

研究課題

研究課題/領域番号 21J12282
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

難波江 佑介  慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
キーワード流れの制御 / 進行波制御 / 直接数値シミュレーション / 乱流 / 高レイノルズ数
研究実績の概要

乱流摩擦抵抗低減のための流れの制御手法の確立は,エネルギー利用の効率化に大きく貢献できると期待されている.特に,壁面変形による主流方向進行波は,再層流化を始めとする大きな抵抗低減効果がこれまでに確認されており,加えて,実験においても抵抗低減効果が確認されていることから,より実装に近い制御手法であると言われている.そこで,この進行波制御についての検証を行った.
従来の進行波(一様な進行波)にスパン方向変位を持たせた進行波(ウェーブマシン状進行波)による制御効果の調査を行った.スパン方向波長が小さくなるにつれて抵抗低減率およびエネルギー削減率が小さくなり,全ケースで一様な進行波の場合よりも小さくなった.乱流統計量の比較およびFIK恒等式による解析から,抵抗低減率が最大となった場合(スパン方向波長が最も長い場合)では,ウェーブマシン状の壁面挙動により生成された大規模構造が乱流成分を大きく減少させた一方,この大規模構造による周期成分が抵抗を増加させる方向に働き,抵抗低減効果を低下させることが明らかとなった.しかし,スパン方向に完全に一様でなくとも一定の抵抗低減効果が得られることから,進行波制御の実装可能性が広がったといえる.
より高いレイノルズ数における制御効果の調査を行うため,ラージ・エディ・シミュレーション(LES)を用いた一様な進行波の制御効果の調査を行った.最もシンプルなスマゴリンスキーモデルでも,非制御時・制御時の平均流速分布はDNSの結果と良い一致を示した.また,計算コストの関係からDNSによる検証が不可能であった10の3乗オーダーのレイノルズ数下で得られた抵抗低減率は,先行研究で提案された半経験式による抵抗低減率の予測値に概ね一致した値となり,先の半経験式の妥当性が示されたといえる.今後は,高レイノルズ数における詳細な抵抗低減メカニズムの調査を行っていく予定である.

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Bayesian optimization of traveling wave-like wall deformation for friction drag reduction in turbulent channel flow2021

    • 著者名/発表者名
      NABAE Yusuke、FUKAGATA Koji
    • 雑誌名

      Journal of Fluid Science and Technology

      巻: 16 ページ: JFST0024

    • DOI

      10.1299/jfst.2021jfst0024

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Drag reduction effect of wave-machine-like traveling waves in turbulent channel flow2021

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Nabae、Koji Fukagata
    • 学会等名
      13th International ERCOFTAC Symposium on Engineering Turbulence Modelling and Measurements (ETMM13)
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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