研究課題
本年度は主に(A)腱振動刺激が体性感覚及びクロスモーダル触知覚へ及ぼす影響の調査,(B)バーチャル身体操作方法の違いがクロスモーダル触知覚に及ぼす影響の調査,および(C)視覚刺激の種類とクロスモーダル触知覚への影響との関係性の調査という3つの研究を行った.(A)の研究については,前年度に引き続き3つめの実験を行った.結果は本提案手法の有効性を支持するものであったが,同時に,腱振動刺激の副次的な効果が今後の課題として確認された.これらの結果は国内の学会にて発表された.また,VR系のトップジャーナルであるTVCGへ投稿され,現在,2回目の査読中である.次に,(B)の研究は,研究計画書で提案した「恒常的に触覚情報を少なくする」手法を,ベイズモデルの観点から再整理し,「新たな身体図式を用いることで既存の触覚情報を,より制御しやすい他の触覚情報に代替する」という手法として再提案するものである.また,(C)の研究は,クロスモーダル触知覚を増強するという本プロジェクトの目的に対して,本提案手法の「感覚情報の寄与率を操作する」という手法と相乗効果が期待できる手法,すなわち「クロスモーダル触知覚手がかりを増やす」という手法を検討するものである.いずれの実験結果も,提案手法の有効性を支持するものであり,これらの結果もTVCGへ投稿される予定である.また,クロスモーダル触知覚の生起原理や関連研究を改めて整理し,クロスモーダル触知覚を増強する手法について,これまでに得られた結果を博士論文として体系的に整理した.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)
IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics
巻: non ページ: non
10.1109/TVCG.2022.3228171