本研究の目的である宇宙線ミュオンの電荷別粒子束の取得には長期データが不可欠である。2023年の10月から2024年1月の期間は長期データ収集を安定した環境で実施するために環境整備を行った。電気ノイズの対策や、データ通信の律速を改善した環境で磁石ありの検出器体系でデータ収集を開始した。また、改良した解析コードを使用して収集データの解析を行い、研究成果の取りまとめを行なった。 宇宙線ミュオンの電荷別粒子速の取得に向けて、検出器の開発を終え、安定してデータ収集が行える実験環境が確立された。今後は進行中の荷電宇宙線の長期のデータ蓄積を用いて、地上における電荷別低エネルギー宇宙線ミュオンについてまとめた研究成果を論文として投稿予定である。
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