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2022 年度 実績報告書

TREM2/DAP12の遺伝子変異がミクログリアに及ぼす影響の網羅的な解析

研究課題

研究課題/領域番号 21J12528
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

孫 怡姫  慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
キーワードiPS / ミクログリア / 神経変性疾患 / DAP12 / TREM2 / 那須-ハコラ病
研究実績の概要

本邦を含む高齢化社会では、様々な中枢神経疾患が人々の日常生活動作を低下させ、社会財政や医療資源にも多大な負担となっている。これらの中枢神経疾患の多くでは、脳内の常在免疫細胞(ミクログリア)の異常な活性化により過剰な炎症反応を引き起こし、病態進行に負の影響をもたらすと考えられている。そのため、脳内免疫細胞の活性化あるいは機能破綻メカニズムは、中枢神経疾患治療における重要なターゲットである。
本研究では、まず、ヒトiPS細胞から、短期間で大量のミクログリア(hiMGLs)を分化誘導することに成功した。
今年度中、Primary microgliopathyと考えられている那須-ハコラ病(Nasu-Hakola Disease, NHD) をモデルとして、疾患解析を試みた。NHDは、DAP12、あるいはTREM2遺伝子の変異により発症する。まずは、NHD患者2名のiPS細胞からhiMGLの分化誘導を行った。健常hiMGLと比べ、NHD-hiMGLはアメボイドな形態を示し、活性化の特徴を示した。また、NHDの臨床特徴である白質脳症に着目し、NHD-hiMGLのミエリンに対する反応について、評価を行った。野生型マウス脳からミエリンを回収し、hiMGLの培地中に添加した。健常hiMGLで観察された凝集や、hiMGLの形態変化は、NHD-hiMGLでは弱い反応を示した。Amyloid βが培地中に添加する場合も、同様な現象が観察された。以上、DAP12の変異により、ミクログリアの炎症反応に障害を引き起こすと仮説を立てた。現在は、RNA-Seqや、キメラマウスの作成などの手法を用いて、NHDの病態、およびDAP12/TREM2メカニズムについて詳細な解析を行っている。
本研究で開発したヒトミクログリアの分化誘導法は、ミクログリアの生理機能や、ミクログリアが関連する多様な疾患解析に適応可能です。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Single transcription factor efficiently leads human induced pluripotent stem cells to functional microglia2022

    • 著者名/発表者名
      Sonn Iki、Honda-Ozaki Fumiko、Yoshimatsu Sho、Morimoto Satoru、Watanabe Hirotaka、Okano Hideyuki
    • 雑誌名

      Inflammation and Regeneration

      巻: 42 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s41232-022-00201-1

    • 査読あり
  • [学会発表] Generating Microglia from Human iPS cells and Disease Modeling2022

    • 著者名/発表者名
      孫怡姫
    • 学会等名
      Neuro2022
  • [学会発表] Generating Microglia from Human iPS cells and Disease Modeling2022

    • 著者名/発表者名
      孫怡姫
    • 学会等名
      第 4 回グリアデコード領域会議
  • [学会発表] Generating Microglia from Human iPS cells and Disease Modeling2022

    • 著者名/発表者名
      孫怡姫
    • 学会等名
      第 26 回グリア研究会

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公開日: 2023-12-25  

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