本年度は、肺がんの遺伝子変異のサブタイプ鑑別のための位相幾何学不変量のベッチ数を用いた新たな特徴量および分類モデルの開発を行った。肺がんのCT画像からベッチ数を計算し、それらを画像化するベッチ数マップを計算する手法を開発した。ベッチ数マップからヒストグラムやテクスチャ特徴量(ベッチ数特徴量)を計算した。サポートベクターマシンを用いてベッチ数特徴量に基づいたEGFR変異の有無とサブタイプの鑑別モデルを構築し、鑑別精度の比較を行った。また、精度比較のため三次元のCT画像から抽出した従来特徴量に基づいた分類モデルを構築した。EGFR変異鑑別と変異のサブタイプ分類においてベッチ数特徴量を用いた場合に従来特徴量よりも高い精度を示した。
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