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2021 年度 実績報告書

情報統合理論を用いた意識内容に寄与する脳部位の調査

研究課題

研究課題/領域番号 21J12947
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

佐藤 文昭  豊橋技術科学大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
キーワード脳波 / 眼球運動 / 知覚交替
研究実績の概要

私たちの意識の内容がどのように決定されているかについては未だ解明されていない.意識の内容に関わる脳活動を検討・議論する際に,多義図形(網膜上の入力刺激が一定であるにも関わらず,複数の見えが主観的に生じる錯視)を用いる手法がある.この手法では,多義図形観察時の主観的な見えの内容および見えの切り替わり(知覚交替)と脳活動を対応づけることができる.そして,それにより意識の内容に寄与する脳活動を同定しようとする試みである.しかし,問題点として,意識の内容を報告するためのボタン押しなどの主観報告行動自体が脳活動に影響を与えることが近年示唆されており,報告行動を伴わない実験手法が求められている.そこで,本研究では,報告行動を伴わない実験において脳活動を計測し,意識の内容に対応する脳活動を議論することが目的とした.
本年度は,脳波・眼球運動の同時計測実験により実験参加者の報告を伴わない条件のデータを取得することを予定していた.しかしながら,新型コロナウイルス感染症の影響により対面でのヒトを対象とした実験を実施することが困難であった.そのため,対面による計測実験に代えて,自身の以前の多義図形観察時の脳波・眼球運動計測実験データ(ボタン押しによる報告行動があるもの)を再解析することに予定を変更した.具体的には,前処理の洗練化,接続性解析やソース解析などを行なった.これらの解析は報告行動を伴わない実験データが取得可能になった後の脳波データの解析・議論に役立つものであると考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本年度は新型コロナウイルス感染症の影響により予定されていた計測実験を行うことができなかった. また,研究計画で想定していた留学も行うことができなかった. これらによって研究計画が大幅に遅れてしまった.

今後の研究の推進方策

研究計画を大幅に見直すとともに, 速やかに計測実験を行えるよう準備する.また,手元の実験データでも可能な解析スクリプトの実装などを先に行なっておくことにより,データ取得後に備える.新型コロナウイルス感染症の状況を考慮しつつ,柔軟な対応を行っていく.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Effect of glare illusion‐induced perceptual brightness on temporal perception2021

    • 著者名/発表者名
      Kinzuka Yuya、Sato Fumiaki、Minami Tetsuto、Nakauchi Shigeki
    • 雑誌名

      Psychophysiology

      巻: 58 ページ: 1-14

    • DOI

      10.1111/psyp.13851

  • [学会発表] Effect of Red/Blue on temporal perception and pupillary response by different equiluminant methods2021

    • 著者名/発表者名
      Yuya Kinzuka, Fumiaki Sato, Tetsuto Minami, Shigeki Nakauchi
    • 学会等名
      The 32nd International Congress of Psychology 2020, Prague, Czech Republic,
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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