研究課題
本研究員は当該年度,a)内視鏡画像からの潰瘍性大腸炎分類問題におけるラベルの時間連続性を活用した分類モデルの提案,b)クラスインバランスに頑健な半教師付きドメイン適応に関する研究に従事した.また,共同研究として病理画像を対象とした半教師付き学習やアクティブラーニングの研究にも携わった.研究業績としては,学術論文3編(筆頭1編,共著2編),国内発表が5件であった.主な成果は以下のとおりである.a)ラベルの時間連続性を活用した潰瘍性大腸炎分類モデル内視鏡画像は内視鏡を臓器の中で動かしながら連続して撮影するため画像系列として獲得される.内視鏡画像の撮影順序情報からは様々な特徴(系列内の画像間の依存関係,系列内の共通特徴など)の獲得が期待できる.本研究では,撮影順序情報から潰瘍性大腸炎分類に有用な特徴を自動的に獲得するために,Transformerに基づいた分類モデルを提案した.提案手法は内視鏡画像系列が入力され,潰瘍性大腸炎ラベルを出力する.実験結果から,画像系列として入力したことで精度が改善した.また,学習後のモデルを解析すると,画像系列内の共通特徴を抽出することが潰瘍性大腸炎分類の精度改善に有効であることが確認された.b)クラスインバランスに頑健な半教師付きドメイン適応半教師付きドメイン適応は,ターゲットドメインの少数サンプルのラベルを活用することで精度を大幅に改善するが,既存手法はデータセットのクラス比率が一定であることを仮定している.医用データをはじめとした実データの多くはクラスインバランスであるため,クラスインバランスに頑健な手法の提案が必要である.本研究ではクラスタリングを活用した半教師付きドメイン適応手法を提案し,クラスインバランスのあるデータセットであっても精度が改善できることを示した.
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of 2023 IEEE 20th International Symposium on Biomedical Imaging
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