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2021 年度 実績報告書

イヌ膀胱癌のトリプトファン代謝異常を標的とした新たな腫瘍免疫療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21J13910
研究機関東京大学

研究代表者

池田 凡子  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
キーワードIDO1 / イヌ / 膀胱癌 / 抗腫瘍免疫
研究実績の概要

実験1ではBRAF変異によるPGE2の産生亢進を介したIDO1発現経路を検証するために,
イヌ膀胱癌細胞株3株を用いて, PGE2経路におけるPGE2受容体阻害抗体によって阻害した. その結果, 有意にIDO1遺伝子の発現が低下することが明らかになった. 実験2ではイヌ膀胱癌細胞株が高発現するIDO1によるイヌ免疫細胞への作用を検証するために, イヌ膀胱癌細胞株とイヌT細胞を共培養し, IDO1阻害剤 (Epacadostat) を添加した. その結果, TGF-α/IFN-γの遺伝子発現が有意に上昇し, 細胞傷害性T細胞の細胞数も有意に増加した. 実験3では実験2で実証されたIDO1による抗腫瘍免疫増強作用のin vivo抗腫瘍効果を検証するために, NOGマウスに, イヌ免疫細胞を移植し, イヌ化マウスを作製した. 作製したイヌ化マウスにイヌ膀胱癌細胞株を皮下移植して, 担癌マウスモデルを作製し, IDO1阻害剤 (Epacadostat) を投与した. その結果, 投与群はcontrol群に比べて, 有意に腫瘍径が減少した. さらに, 採材した腫瘍組織に浸潤する免疫細胞を解析するため, CD8 およびFoxp3のIHCを実施した.その結果, Epacadostat投与群はcontrol群に比べて, 有意にCD8陽性細胞が増加し, 有意にFoxp3陽性細胞が低下した. 実験4では実験3によりin vivo抗腫瘍効果が実証され, 正常犬1頭を用いた安全性試験にて重大な副作用が発生しなかったため, イヌ膀胱癌に罹患した対象症例に対し, Epacadostat投与を行う臨床試験を実施した. 現在3頭が臨床試験に参加しており, 一般臨床検査で副作用は認められていない. 超音波検査により投与後の腫瘍径の変化を評価したところ, 1頭がPR, 残り2頭が縮小傾向のSDである.

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Detection of indoleamine 2,3-dioxygenase 1-expressing cells in canine normal and tumor tissues2021

    • 著者名/発表者名
      Namiko IKEDA, 1 Daiki KATO, 1 , * Masaya TSUBOI, 3 Ryohei YOSHITAKE, 1 Shotaro ETO, 1 Sho YOSHIMOTO, 1 Masahiro SHINADA, 1 Satoshi KAMOTO, 1 Yuko HASHIMOTO, 3 Yousuke TAKAHASHI, 3 James CHAMBERS, 2 Kazuyuki UCHIDA, 2 Ryohei NISHIMURA, 1 and Takayuki NAKAGAWA 1
    • 雑誌名

      TheJournal of Veterinary Medical Science

      巻: 83 ページ: 1885-1890

    • DOI

      10.1292/jvms.21-0217

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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