• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

アウグスティヌスとトマス・アクィナスの正義論とその現代的意義の基礎的研究

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21K00021
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関龍谷大学

研究代表者

山口 雅広  龍谷大学, 文学部, 准教授 (20646377)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード倫理 / 正義
研究成果の概要

本研究は、西洋中世のふたりの神学者・哲学者アウグスティヌスとトマス・アクィナスの、正義を中心とする哲学的・倫理学的学説と、その現代的可能性とを明らかにすることを目指して取り組まれた。特に重要なその成果は、第一に、人間が他の動物を支配することは正しいのか、という環境倫理学的な問いに対するトマスの答え――原則的には正しいとはいえ、無条件的にではない――を提示したことである。第二に、人間がものを食べたり飲んだりすることが正・不正を問われるのはなぜかという、食倫理学的な問いに対するトマスの答え――人間は飲食においても理性の秩序に従い、美徳を身につけなければならないから――を明確にしたことである。

自由記述の分野

哲学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果の学術的な意義は、二通りの仕方で述べることができる。すなわち、狭い意味では、西欧中世哲学において人間が持つべき他の動物との関係を明確にしたり、人間の飲食にかんする徳論と法論の関係を究明したりできたことに、その意義は認められる。さらに、広い意味では、西洋中世哲学の以上のような立場から、現代の環境倫理学的あるいは食倫理学的な問いに対する一定の回答を提示できたことに、その意義はある。つまり、本研究成果の学術的な意義は、人間はどうあるべきかという哲学の根本的な問いと、こんにちにおける身近な環境倫理問題や食倫理問題との関連を明示できたことにある。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi