研究課題/領域番号 |
21K00079
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研究機関 | 高野山大学 |
研究代表者 |
松長 潤慶 高野山大学, 文学部, 教授(移行) (90768897)
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研究分担者 |
加納 和雄 駒澤大学, 仏教学部, 准教授 (00509523)
櫻木 潤 高野山大学, 文学部, 准教授(移行) (10454604)
那須 真裕美 種智院大学, 人文学部, 講師(移行) (40424973)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | インドネシア / インド / 密教 / 金剛頂経 / バリ島 / ジャワ島 / 曼荼羅 |
研究実績の概要 |
本研究は、インドネシア島嶼部に現存する密教系仏教の出土遺品・文献資料の総合的分析を深めることで、当該地域における仏教形態を解明する。 平成 29~31 年度調査研究では、これまで十全の資料収集がなされなかった密教法具やヒンドゥー教・仏教関係の儀軌、金属板に刻された経 典や簡易に制作できる小型泥塔なども含む独自の包括的な調査・検証に注力し、かつバリ島諸寺院に伝存する文献資料の全容把握と主要経論の 解読に努めることで、イン仏教とは明確に異なった諸相を持つことが確認でた。だが、調査研究を進める中で、所蔵機関・所蔵者が把握してい ない資料の存在や、これまでに収集・報告された内容についても比定に不備がある例に少なからず直面した。したがって、本研究ではこれらの 未調査・未検証の資料を、平成 29~31 年度調査研究の成果と併せて総合的に分析し、インドネシア島嶼部における密教系仏教の全容を解明す る
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究目標としている (a) これまでに蓄積した資料データと研究協力館の所蔵品目録を突合し、双方のデータ充実を図る。(b) 目録未整理の出土遺品資料を検討・比定する。(c) インドネシアの密教系仏教と緊密な関係を持つインド・パーラ朝期の資料データ(出土遺品・文献資料)を整理し、比較作業に活用するの3点に関して、(a)についてはほぼ終了しており、現在(b) の作業を進めながらデータ入力を随時進めている。可能な限り、最終年度である今年度に(c)の作業にかかる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
現在(b) 目録未整理の出土遺品資料を検討・比定の作業を進めながら。データ入力を継続して進めていく。可能な限り、最終年度である今年度に(c)の作業にかかる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度までコロナ感染症の影響でオンライン会議を中心にインドネシア、およびオランダの海外協力機関との打ち合わせをすすめてきたが、未だ若干残されている未整理の資料分析はオンラインでは時間もかかることが判明し、昨年度中に現地入りし分類・比定調査を行う予定にしていたが、コロナ感染症の影響が残っており実施できなかった。今年度はそれらの課題を解決するために海外現地調査を実施する予定である。
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