本研究は、長野県木曽地方で1949年から取り組まれた島崎藤村木彫像制作事業の総合的検証作業によって近代造形の原理の究明を目指したものである。研究の基礎資料として、18K00118「石井鶴三、島崎藤村先生木彫像の近代性に関する研究-木片の検証と制作工程の再現-」で開発された、「木彫島崎藤村像」の木片および作品の3Dデジタルデータを活用。それをデジタルコンテンツに集大成することで造形の原理の解析を試みた。3Dデータを系統的に構築し、制作工程を自動で再現する3Dアニメーションシステム製作の目標を達成した。3Dアニメーションは3種製作され、藤村像に企図されていた制作過程の保存がここに確立された。
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