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2022 年度 実施状況報告書

明治初期宝物調査資料の収集整理による書の鑑賞・受容の歴史に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K00158
研究機関独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館

研究代表者

恵美 千鶴子  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 室長 (60566123)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード書 / 書道 / 模本 / 壬申検査 / 近代美術史
研究実績の概要

(1)昨年度に続き東京国立博物館所蔵の明治5年(1872)壬申検査における宝物調査資料のデータ収集を行ない、終了した。壬申検査の宝物調査資料は、目録/絵図・拓本・写真、の主に2種類に分けられる。これらから、作品名、当時の所蔵者、員数、寸法、制作時期、所見(調査時の所見)、内容(本文など記述されているデータ)、採取者名(目録、絵図や拓本を採取した人物名)などのデータを抽出し、リスト化した。
(2)昨年度に続き壬申検査以外の明治初期宝物調査資料の所在確認・整理を進めた。上記の壬申検査の資料を優先的に進め、そのほかの明治20年より以前の宝物調査資料については、書について記述のある資料を中心にしながら、データ収集した。東京国立博物館が所蔵する分の中から撮影を進め、一部はすでに画像管理システムによって公開されている。また、東京国立博物館以外の関連資料の所在についても調査を続け、広島県に所在する関連資料・関連行事について実見調査を行なった。
(3)以上のデータ収集・調査に基づいて書の鑑賞・受容の歴史に関する個別研究を行なった。成果は『ビオシティ』誌などで小論文として随時発表した。東京国立博物館が所蔵する関連資料については、特集展示「東京国立博物館の模写・模造」(9月6日~10月30日)において展示し、新たに撮影した画像を図録に掲載し、展示解説にて研究成果を公開した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルス感染症の情勢により、外部所蔵先での実見調査がなかなか進まないものの、東京国立博物館内でのデータ収集、関連資料の撮影を進めることができた。また、特集展示を行なうことにより、資料撮影も進み、研究成果の公開もできた。

今後の研究の推進方策

東京国立博物館が所蔵する関連資料のデータ収集はおおよそ終了したため、それらの撮影を引き続き進めていく。すでにホームページ上でこれまで撮影した高精細デジタル画像が公開されつつあるが、次年度は公開する画像数を増やす。さらに、外部所蔵先での実見調査を進めることにより、個別研究を深化させていく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症の情勢により、関連資料の実見調査や外部関係者との打ち合わせが中止となる場合があったため。中止となった内容は次年度に実施していきたい。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件)

  • [雑誌論文] 装飾料紙と書2 竹生島経2023

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 雑誌名

      ビオ・シティ

      巻: 93 ページ: 93-97

  • [雑誌論文] 平清盛・頼盛両筆「紺紙金字経」および「厳島切」の整理と伝来2023

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 雑誌名

      禁裏・公家文庫研究

      巻: 9 ページ: 27-55

  • [雑誌論文] 女性と写経3 久能寺経2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 雑誌名

      ビオ・シティ

      巻: 91 ページ: 108-111

  • [雑誌論文] 明治十五年・十七年、内国絵画共進会と「嚴島神社蔵経模本(平家納経装幀模本)」2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 雑誌名

      東京国立博物館の模写・模造―草創期の展示と研究―

      巻: 0 ページ: 87-88

  • [雑誌論文] 装飾料紙と書1 大字和漢朗詠集と法輪寺切2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 雑誌名

      ビオ・シティ

      巻: 92 ページ: 102-105

  • [雑誌論文] 東京国立博物館百五十年史編纂に関わる資料の整理と活用2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 雑誌名

      専門図書館

      巻: 11月号 ページ: 38-42

  • [学会発表] 髙木聖鶴の書とコレクション2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 学会等名
      岡山県立美術館開催「生誕100年記念髙木聖鶴展」
    • 招待講演
  • [学会発表] 東京国立博物館百五十年史編纂に関わる資料の整理と活用2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 学会等名
      専門図書館協議会全国研究集会「“活用”を通して組織アーカイブの価値を探る」
    • 招待講演
  • [学会発表] 東京国立博物館の150年2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 学会等名
      特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」見どころを探る
    • 招待講演
  • [学会発表] 蜷川式胤の眼2022

    • 著者名/発表者名
      惠美千鶴子
    • 学会等名
      明治美術学会特別研究会「なぜ明治・美術・学会なのか」
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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